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潜水艦は潜航時の隠密性に優れ、情報収集や急所をつくための戦略兵器として世界各国の軍隊で運用されている「究極のステルス兵器」です。ちょっと前まで一般人にとって「未知の兵器」といってもいい存在でしたが、潜水艦をテーマにした映画・ゲーム・アニメ・漫画などをきっかけとして潜水艦に興味を持つ人が増えています。しかしその一方でネットを漁ってみても潜水艦に関するまとまった情報は意外と少なく、情報収集が大変…という方も多いでしょう。ここ「潜水艦情報.com」ではそんな方に向けて潜水艦に関する情報を潜水艦の役割から歴史、性能まで教科書のように幅広く網羅し、画像や動画を駆使しながらできるだけわかりやすく解説しています。軍艦マニア・ミリタリーマニアの方にまで満足していただけるよう潜水艦の専門サイト「潜水艦情報.com」では潜水艦に関する様々な情報を発信し続けて参ります。

 

 

潜水艦とは

潜水艦(サブマリン)とは、水面下を全潜航して作戦行動(攻撃・偵察・哨戒など)を行う軍艦の総称です。深海の巨大な水圧に耐える耐圧殻を有し、浮上・潜航・航行という水中における三次元運動を可能にしています。その任務は、艦船・陸上重要地の攻撃・機雷敷設・特殊部隊の潜入支援・情報収集・輸送など多目的。中には弾道ミサイルで敵国を攻撃することを想定した「弾道ミサイル搭載型」も存在するなど、あらゆる面で異色の軍艦といえます。国際法上も軍艦の一種として扱われ、外国の領海を航行するときは原則海面上を航行しなければなりません。

 

潜水艦の役割

潜水艦はいわばステルス兵器の代表格。海軍の影の主力といえます。深海潜航中の艦にはレーダーの電波や可視光線が届かないので、哨戒機・ソナー・衛星などを駆使しても捕捉は困難。その高い静粛性・隠密性により、存在に気づかれることなく敵の制海権に侵入。魚雷・対艦ミサイル・艦砲などを用いて目標を攻撃することができるのです。一方で第二次大戦以降、ソナー・爆雷・対潜ミサイルといった対潜兵器の発達で撃沈の危険は常にあり、隠密性の分、発見され撃沈されると、乗組員が助かる可能性が極めて低いというハイリスクを背負った兵器でもあります。

 

潜水艦の歴史

「潜水船により敵を攻撃する」という発想自体は古くからありましたが、それが実際に行われたのは、記録に残っている限りアメリカ独立戦争が初です。独立軍がイギリス艦船撃沈を試みて『タートル』を実践投入しました。ただし『タートル』は「艦」とは言い難い一人乗りの小型潜水艇のようなもので、しかも作戦は失敗に終わっています。

 

「艦」と呼べるような大型のものは19世紀末頃から実験的に導入され始め、1900年にアメリカ海軍がガソリン機関を搭載した本格的な潜水艦「ホランド」を建造・正式採用しています。しかし最初に潜水艦の有用性を世界に知らしめたのはドイツでした。ドイツは先だってディーゼルエンジン搭載型の潜水艦を開発し、第一次世界大戦に実戦投入。大戦中「Uボート」による魚雷攻撃でイギリスの輸送船を次々と撃沈し、通商破壊によりイギリス経済を餓死寸前に追い込むなど、潜水艦で華々しい戦果を挙げたのです。

 

次ぐ第二次世界大戦でもドイツは潜水艦の大規模建造に全力を挙げ、通商破壊戦を展開。連合国に大打撃を与えました。しかし戦局が進むにつれて連合国も対潜戦略を練り、レーダー、ソナー、対潜兵器の充実により、逆にドイツ潜水艦が撃沈されることも多くなりました。大戦末期には半永久的な潜航が可能なシュノーケル潜水艦も登場しましたが、本格的に運用される前に終戦を迎えています。

 

戦後もドイツの技術は継承され、アメリカを中心に潜水艦の開発・建造が続きました。電池の改良などにより水中での速力、航続力が大幅に向上。中でも原子力潜水艦の発明は戦後最大の潜水艦革命といえます。原子力による長期間の水中高速航行が可能になったことで、潜水艦は航空母艦と並び最有力軍艦としての地位を獲得。ここに真の意味での「潜水艦」が完成し、現在にいたるまで各国で重要な戦力であり続けているのです。