潜水艦の浮上の仕組み
潜水艦の浮上の仕組みについて解説しています。潜水艦はどうやって海中深く潜航したところからまた浮上してこれるのでしょうか。
潜水艦の潜航・浮上装置
潜水艦の潜航・浮上のための最重要装置として「バラストタンク(海水槽)」と「気蓄機」があります。それぞれ以下の役割を持っています。
- バラストタンク:海水の入出を行うタンク
- 気蓄機:空気を高圧で圧縮し蓄えるタンク
潜航する時はバラストタンクを海水で満たして艦の重量を増加させます。浮上する時は気蓄機の空気をバラストタンクに加えて海水を排水し艦の重量を軽くして浮上させます。これが潜水艦の潜航・浮上のための基本的な仕組みになります。
浮上までの仕組み(メインタンク・ブロー)
- 気蓄機からバラストタンクに空気を注入
- 同時にタンク内から海水が排水
- 船体浮力が増して艦が浮き始める
浮上用タンクの種類
もう少し掘り下げて説明しますと、海水槽にはメインタンクとネガティブタンク、トリクタンクがあります。メインタンクの役割は上述した通りで、ネガティブタンクはメインタンクの補助用浮力微調整用、トリムタンクは艦の前後の傾きを調整する用のタンクです。