シュノーケル(潜水艦)とは

シュノーケルというのは潜水艦が水中でディーゼルエンジンの運転のために空気の取り入れを行う管のことです。

 

空気供給が必要不可欠!

通常動力型潜水艦のエンジンを運転させるには十分な量の空気が必要なので、大気が断絶された環境の海中での連続潜航にはどうしても限界があります。

 

そのためシュノーケルが開発される前は浮上している時にしかエンジンでの推進はできず、浮上した時にディーゼルエンジンで発電し二次電池に充電、先行している時は蓄えた電気でモーター推進するのが一般的だったんです。

 

潜航時間を延ばすには蓄電量を増やす必要がある。そうなると二次電池の容量を増やさなければならない。でもその場合艦内の容積の問題にぶちあたるんです。

 

 

 

シュノーケルの役割

その問題を解決してくれたのがシュノーケルです。(スイマーやダイバーが使う呼吸補助具とは違います)

 

浮上せずとも艦内から海面につきだした吸気管により、ディーゼルエンジンへの吸排気を行うことで連続潜航時間を大幅に伸ばすことを可能にしました。

 

戦争とシュノーケル

シュノーケルが開発された経緯には戦争が深く関係しています。ドイツ海軍のUボートは戦争中無類の強さを誇りましたが、水上浮上時に対潜哨戒機や艦船に発見されて撃沈されることが少なくありませんでした。その対策として浮上せずとも水中から大気を取り込めるシュノーケルが開発されたのです。

 

シュノーケルの欠点

ただシュノーケルにも管の長さに潜航深度が制限されるという欠点があります。

 

それに敵軍からの発見を避けるために開発されたシュノーケルですが、イギリスで開発された波長の短いレーダーによって補足されるようになり結局根本的解決にはなりませんでした。

 

また海が大荒れの時なんかは浸水を防ぐために弁を閉じていなければならず、艦内の気圧が急速に低下するという問題もあります。