スターリングエンジン(潜水艦)の仕組み

潜水艦のスターリングエンジンの仕組み、強みや弱みといった特徴に興味がある方は参考までに。

 

スターリングエンジンの仕組み

スターリングエンジンというのはシリンダー内のガスを外部から加熱・冷却し、その体積の変化によって仕事 (物理学での意味)を得る仕組みの外燃機関です。
潜水艦で使用される場合は内部のガスに高圧ヘリウムを使用しています。ヘリウムは性質上、高圧にして密度を高めることができるので小型化に向いているのです。

 

 

 

スターリングエンジンの強み

何と言っても潜水艦の性能を語る上では欠かせない静粛性に優れるという点でしょう。内燃機関のような爆発を起こさない外燃機関ですから作動が非常に静粛なのです。
海上自衛隊最新鋭潜水艦のそうりゅう型はスターリングエンジンを搭載していて2週間以上の連続潜航が可能になっています。

 

スターリングエンジンの欠点

大出力を得ようとすると機関が大型化するという欠点があります。そのため低出力にならざるを得ず、潜水艦のように静粛性を要求されるような乗り物でしか実績がありません。潜水艦に使うにしても低出力で場所をとるので乗員からの評判は良くないそうです。

 

スターリングエンジンに代る今後のエンジン

上記のような欠点もあるスターリングエンジンですから日本は27年度予算で建造する潜水艦からはスターリングエンジンの搭載を廃してリチウムイオンバッテリーを搭載していく予定です。